プラチナの売却を考えている方はいませんか?
プラチナは毎日レートが変わるため、高値買取してもらうには売り時を見極めることが大切です。しかし、どうやって売り時を決めればいいかわからない方もいるでしょう。
そこで、今回はプラチナの売り時について解説します。プラチナの相場変動の要因や、最近の相場の動きについてもまとめました。プラチナの売り時を知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
プラチナの価値とは
プラチナというと宝飾品に使われているイメージがあるかもしれません。
しかし、実はプラチナの産出量の6割が工業用に使われています。さらに、現在のところ、全体の消費量の4割はディーゼルエンジンの排ガス浄化装置の触媒として使われているため、プラチナの価値はディーゼル車の需要と比例するといえるのです。
なお、プラチナは金と比べても採掘量が非常に少ない希少金属です。多くが南アフリカにて採掘されています。
近年のプラチナの相場変動
プラチナの価値は、暴落や暴騰といった急激な相場変動はないものの、少しずつ変動しています。近年の相場の動向を見ていきましょう。
2019~2020年:コロナウイルスと金融緩和政策
2019年末に、新型コロナウイルス感染症の流行が始まりました。それにともない、各国で経済活動が停滞してしまいます。プラチナの価値も下がってしまいました。
しかし、経済の立て直しのための金融緩和政策が行われるようになると、経済活動が再開され、プラチナの価値も回復を見せました。
2020年~パラジウムの相場高騰
もともと、プラチナはディーゼル車の排ガス浄化装置の触媒に、パラジウムはガソリン車の排ガス浄化装置の触媒に使われていました。
以前まではパラジウムのほうが安価だったので、パラジウムを使ったほうがコストを下げられたのです。しかし、パラジウムではディーゼル車の触媒にするには能力が足りませんでした。そのため、ディーゼル車では価格の高いプラチナを使っていたという背景があります。
近年になって、車の製造も進み、パラジウムの需要が増していきます。結果として、パラジウムのほうがプラチナよりも価値が上がるという、逆転現象が起こります。
パラジウムとプラチナの価格の逆転現象は2018年ごろから起こっていましたが、2021年になるとその差が大きく開くようになりました。そもそもプラチナのほうが触媒としての性能が高かったので、プラチナのほうがコストを抑えられるとなれば、パラジウムの代替として使われる動きも当然といえます。
とはいえ、パラジウムからプラチナに変更するにもコストがかかるため、すぐに代替されることはありませんでした。最近になって代替の動きが本格化され、プラチナの価値が高騰し始めているといえます。
2020~2021年:バイデン大統領の当選
2020年末、アメリカにてバイデン氏が大統領選挙に当選しました。バイデン大統領の政策には「再生エネルギー投資」が含まれており、それがプラチナの価値の高騰につながっています。
バイデン氏は脱炭素に向けてさまざまな取り組みを行っています。そのなかで、温室効果ガスを排出しない水素が期待され始めました。
水素を発生する水素製造装置や燃料電池には、プラチナが使われます。そのため、今後プラチナの需要が上がると予想されているのです。
なお、燃料電池が使われるFVC(燃料電池車)は、ディーゼル車の10倍のプラチナが必要とされています。
プラチナの相場変動の要因は?
プラチナの相場変動の要因には、どのようなものがあるのでしょうか。いくつかの変動の要因を解説していきます。
景気の動向
プラチナは、景気が高ければ相場が上がり、景気が低ければ相場が下がる傾向にあります。
プラチナは工業用としての需要が高いため、好景気によって消費が上がれば需要が高くなるのです。また、プラチナはリングやネックレスなど宝飾品としての価値もあるため、宝飾品の消費量が上がる好景気であれば、需要が高くなるといえます。
自動車産業の動向
先にも解説したとおり、プラチナは車の触媒として利用されます。そのため、自動車産業の動向が、プラチナの相場変動に大きく影響するのです。
現在のところ、ガソリン車の触媒として、パラジウムの代替として使用されることが考えられています。さらに、脱炭素に向けて、プラチナを使った水素製造装置や燃料電池の生産が見込まれているのが現状です。
そのため、自動車産業を見る限りでは、プラチナの価値は高まっていくと期待されています。
南アフリカの景気
世界のプラチナのほとんどが、南アフリカで採掘されたものです。そのため、南アフリカの経済がプラチナの相場に影響します。
南アフリカの通貨は「ランド」です。そのため、プラチナの相場変動を予測するなら、ランドの為替レートをチェックしておきましょう。
プラチナの売り時を見極めるには?
2022年2月現在、プラチナの相場は上昇傾向にあります。そのため、「買い時」か「売り時」なら「売り時」といえるでしょう。
しかし、プラチナの相場動向は予測が難しいものです。現在は新型コロナウイルス感染症の影響もあり、先が読めない状況にあります。
そのため、売り時を見極めるためにも、自分でプラチナの相場動向をチェックしておくことをおすすめします。
プラチナの相場動向やレートは、買取業者などが公開しています。ベストライフでも毎日更新しているので、ぜひチェックしてみてください。
まとめ
プラチナの相場動向は、
- 景気の動向
- 自動車産業の動向
- 南アフリカの景気
に左右されます。ベストな売り時を見極めるためにも、情勢を見ていくとよいでしょう。また、プラチナのレートは毎日更新されているので、チェックしておくのがおすすめです。