実物資産として人気な金は、近年高値傾向にあります。金の価格というと、金の塊を想像する方も多いかもしれませんが、金相場は貴金属製品の価格にも関わります。ご自宅に眠っている貴金属製品がある方は、金を売るタイミングが気になりますよね。今回は、2022年最新の金相場や金の売り時について、解説します。
■目次
金相場が上がるタイミングは大きく分けて3つあります。「米ドルの低下」・「世界経済が不安定な時期」・「金の流通量の減少」です。ひとつずつ詳しくみていきましょう。
金の価格と聞くと、金相場を見れば良いと考える方もいるでしょう。しかし、金相場と共に、金の価格に大きく関わってくるのは為替相場です。金は世界中で取引されていますが、基軸となるのは、ドルでの取引です。日本で取り引きをする場合には、日本円に換算する必要があるため、金の価格は円安ドル高のときに上昇します。
国際的に経済が不安定な時期にも、金相場は上がります。経済が不安定になり、企業が倒産すると、株に投資する価値がなくなるため、実物資産である金に投資が集中しやすくなります。世界的な経済危機の場合、通貨は大量に供給されます。通貨が大量に供給されることで、通貨の価値が低くなり、現物である金の価格が上がります。
金の流通量が減ることによって金の希少価値が上がり、金の相場は上昇します。金の流通量の減少は、生産量の低下だけではなく、国が金を買い占めることによっても引き起こされます。金は個人だけではなく、国も保有しています。国は何トンもの金を購入するため、流通する金の量が減少し、金の相場が上昇します。
近年金相場は高くなっており、今が売り時なのかを知りたい方も多くいらっしゃるでしょう。コロナウイルスによる金相場への影響や今後の金相場の動向についても確認した上で、2022年に売却するかを考えてください。それでは見ていきましょう。
金相場はコロナウイルスによる世界的なパンデミックで高騰したといえます。外出を控えることで消費は落ち込み、経済は悪化する動きへと移行していきました。政府や各国の中央銀行は、経済的な落ち込みを避けるために大胆な金融緩和を実施。金融緩和によって、通貨の価値が下がり、金の相場が上昇しました。2020年8月7日に金が1g7,676円まで上昇したのは、コロナウイルスの影響が大きいと考えられます。
世界経済が回復軌道に乗りインフレが起こり始めています。今後も新型コロナ感染拡大のリスクは残っていますが、世界経済は今後も順調に回復していくでしょう。2020年8月7日新型コロナウィルスの蔓延を受けた金価格は上昇しましたが、さらに1年半ぶりに金価格を更新しました。
1年半ぶりに金価格が上昇した理由はロシア・ウクライナ情勢です。エネルギー産出国であるロシアと各国の政治的緊張によりエネルギー価格が高騰していく可能性があります。それに伴い、インフレが加速し、貨幣価値が下がる前にリスクヘッジとして金を購入する方が増えると予想できます。2022年2月25日に金買取相場は7,724円と史上最高値となったため、長期保有を目的としていない方は2022年は売り時と考えられます。金の相場は世界情勢や経済状況によっても変化するため、2022年のインフレの動向に注目して、判断してみてください。
金を保有している方であれば、今後の金相場をある程度見通した上で、売るかどうかを考えたいですよね。今後金相場がどのように動いていくかをみていきましょう。
長期的には金の相場は上がっていくと予想されています。リーマンショックや東日本大震災など、世界に大きく影響を与える出来事が起こった後は一時的に金相場は低下します。しかし、その後金価格が上昇する傾向にあります。そのため、10年以上の長期保有を考えている方は、金相場の上昇を見込んで売らずに保有しておくのもいいでしょう。
金を高く売るためには、金の売り時を逃さないことが大切です。日々の金相場の波をとらえ、買取業者の買取強化イベントなどを活用することで、買取金額が変わる場合があります。ぜひ参考にしてみてください。
金相場は大きな波だけではなく、小さく変動しています。傾向としては上がり始めると数日上がり、その後数日下がるという流れを繰り返しています。それまで下がっていた価格が上がった場合には数日間を売り時と考えていいでしょう。ただ、いきなり価格が大幅に下がることは考えにくいので、日々の変動を細かく気にするよりも、長期的な目線で金相場を確認していくことが大切です。
買取業者によっては、貴金属製品の買取強化キャンペーンなどを行っていることがあるので、金を売ろうと思ったタイミングで調べてみるのがおすすめです。ホームページやチラシなどで告知をしていることが多いので、売りに行く前に確認してみましょう。
2022年に金の売却を考えている方は、まずは金を売るタイミングをしっかりと把握することが大切です。2022年はコロナウイルスやロシア・ウクライナ情勢の影響を受けて、金相場は高値を記録しています。今後は、短絡的には金相場は下がる可能性が高いと言われていました。しかし、コロナウイルスが落ち着きそうな段階で、政治情勢が不安定になる大きな出来事が起こったため、今後しばらくは金相場が上がっていく可能性があります。また、長期的には上昇していく可能性もあるため、金相場を確認しながら長期保有するのも良いでしょう。短期的に売却を考えている方は、日々の変動をチェックするのがおすすめです。